驚愕の大帽子絞り シャンボー北川弘洋
トップページに用いた写真「縦六色染め分け絵羽訪問着」は、桶絞りでは繊細に防染が困難なため、直径６０ｃｍの木製の円芯を使う大帽子絞りで加工する。 あまりにもリスキーな柄・技法ゆえ、十数年誰も使用する機会が無かったが職方の技法の伝承、又自分自身の勉強の意味も含め作成した。 下絵から５年以上の歳月を要したが、一目絞り・疋田絞り・小帽子絞りの寸間を従来の常識よりはるかに詰めて下絵を配し、物理的極限に近い攻め染め際の絞りが完成した。 さすがに寛文小袖や慶長小袖に見られる本座鹿の子のように下絵に輪郭だけを示し、自由に鹿の子絞りを結い子が詰め絞るといった超人的ミクロの妙技には及ばないが、現代の「名も無き絞り職方」の集大成の作品には到った。
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上記の写真は一番長い片身頃の部分、左記が片袖部分、染めて解いてと単純に６回染め繰り返す訳だ
が縦とはいえ絵羽柄なので一部分を間違えるとオシャカ。
２０１１、９/14(水）~19（月） 東京日本橋丸善ギャラリー於いて展示予定