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小忌衣 おみごろも
2021. 1. 19万葉の草、「山藍」を摺り染めする衣の復元工程に、今回有り難くも立ち会う事が出来た。
染の源流である山藍生葉の「摺り染め」。
復元したのは、北本染芸 北本氏■山藍■
蓼藍とは、別種でインディゴは含まない常緑草。雪山枯れ葉の中でも、ひときは青々と輝き可憐な花を咲かせていた。
現在は特に社寺林や遺跡など聖域で守られていて(岩清水八幡宮など)、なかなか身近に見れなくなったが。(子供の頃隣の松尾大社の裏山に群生してた気がする)■胡粉■
今回復元された「小忌衣」の特異性は、大嘗祭では山藍は使われ度々作られているが、明治から令和まで省略されている加工(麻生地を表裏胡粉で厚く引き染め)を北本さんが苦労して再現仕上げた事。
さらに雲母(きら)を丁寧に振り着けられた衣は、まさに「浄衣」。 -
日本茜 ー植物の力ー
2021. 1. 3日本茜 ー植物の力ー
【美山茜1】生地を染める
【日の丸】を絞りで、染料は「日本茜」で染めて欲しいと丹波の仙人に依頼され、挑むも大変難しい。
(写真はなぜか赤味の色素が蛍光して実物より赤く濃い)黄味(オレンジ)は、水に溶けやすく抽出しやすいから直ぐに染まる、という事は堅牢度は弱い、、、か。
赤味(青みのレッド)は、なかなか水に溶けにくく頑固で出て来ない。染まると確かに水洗しても色落ちしにくい、、、
昨年の年末年始は、桜に翻弄され、空がピンクに見えたが、、、
この年末年始は、一日が日の出と、夕焼け小焼けで日が暮れる。 -
日本橘 ー植物の力ー
2020. 12. 21日本橘 ー植物の力ー
【日本橘】の深い黄艶
静岡県沼津 戸田の「日本橘」で染める【世界文化社・セブンアカデミー】
https://www.facebook.com/sebunacademy/絞りワークショップで、受講者の方々が括った、「帽子絞りに鹿の子絞り」の帯揚げ。
なんとか無事に、【日本橘】で染め上がり、年内にお届け出来る目処が立った。新年、新たな気持ちで最初に着物を来て頂く時、意味深い「日本橘」の帯揚げを是非、結んで頂きたい。
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出雲紫根 ー植物の力ー
2020. 12. 13出雲紫根 ー植物の力ー
出雲へ 往復12時間
時は今-No.2 日本の宝 紫根島根県「組子細工」の名工 舟木清氏が、「紫草」の栽培を初められたきっかけは、多くの地質・考古学者の方々が出雲の古墳を調査されに来られ、「出雲風土記」に紫草の記述がある事を知り、地元だった事から。
舟木木工所
http://www.lamer-unnan.com/blog/3526■■■■■
【出雲風土記・飯石郡の山の条】
八咋山、郡家の正南五十二里なり(紫根あり)、とある山は 郡家から約二八キロメートル、赤来町の小田から備後に越す幡咋峠の北の山(標高九0四)。
この度ご案内頂いた「紫根畑」の付近。
「収穫するまで、紫根の良し悪しはわかりません。だから予約は受付られないのです」と話される、舟木さんのご苦労、信念は良くわかる。
故に、訪ねないとわからない。 -
鎧着初式
2020. 11. 24昨日11月23日は、
「美しい鎧を纏って神様にあふひ」【鎧着初式】
Miyako Yoroi-KIZOME永年、夘月永年阿古夫妻が創作、又指導され日本各地で創られた【王朝の鎧】が晩秋の上賀茂神社を飾り、奉納式(行列、参拝)・奉納舞(観世流能楽師 片山俊佑・高砂)が滞りなく斎行された。
色々な事態・状況で、「イベント」は中止・延期されるが、「神事」は実行される意味が今回改めて良く理解出来た。
成人式も大変重要な催しだけど、古来行われた、「着初式・元服式」も広がり、稔の秋【五穀豊穣・秋の風物詩】となれば良いと思う次第です。
鎧司 夘月阿古氏
今回ギリギリまで製作されていた「稚児鎧」は、岐阜のお子さまの元へ、そして参列された。よろいのや製作、絹製 能楽師マスク
絶滅危惧種「日本橘」奉納
沼津戸田 森林組合の方々。出水には、日本橘の実と枝葉。
「本藍染め威し糸」で組まれた、大鎧。
「植物本藍染め威し糸」の大鎧。
「高砂」を舞うのは、観世流能楽師
片山俊佑(15歳)