京絞り -際と余白の妙技-
絞り染め「京絞り寺田」

小忌衣 おみごろも

2021. 1. 19

万葉の草、「山藍」を摺り染めする衣の復元工程に、今回有り難くも立ち会う事が出来た。

染の源流である山藍生葉の「摺り染め」。
復元したのは、北本染芸 北本氏

■山藍■
蓼藍とは、別種でインディゴは含まない常緑草。雪山枯れ葉の中でも、ひときは青々と輝き可憐な花を咲かせていた。
現在は特に社寺林や遺跡など聖域で守られていて(岩清水八幡宮など)、なかなか身近に見れなくなったが。(子供の頃隣の松尾大社の裏山に群生してた気がする)

■胡粉■
今回復元された「小忌衣」の特異性は、大嘗祭では山藍は使われ度々作られているが、明治から令和まで省略されている加工(麻生地を表裏胡粉で厚く引き染め)を北本さんが苦労して再現仕上げた事。
さらに雲母(きら)を丁寧に振り着けられた衣は、まさに「浄衣」。